2006/03/25 例会
「赤穂浪士 天の巻・地の巻」 1956年 日本 151分
監督: 松田定次
製作: 大川博
原作: 大仏次郎
脚本: 新藤兼人
撮影: 川崎新太郎
美術: 角井平吉 森幹男
編集: 宮本信太郎
音楽: 松井昌治
出演: 片岡千恵蔵 (立花左近)
月形龍之介 (吉良上野介)
堀雄三 (堀部安兵衛)
新藤英太郎 (蜘蛛の陣十郎)
中村錦之助 (小山田庄左衛門)
大友柳太郎 (堀田隼人)
東千代之介 (浅野内匠頭)
伏見扇太郎 (大石主税)
市川右太衛門 (大石内蔵助)
1927年に発表された大佛次郎による小説の3度目の映画化。市川右太衛門演じる内蔵助を中心に、オールスターキャストで描きます。
なにせ忠臣蔵ものだし…5年後に脚本を変えて、東映で再映画化されましたが、物語としてはこの1956年版の方が個人的に面白いです。
東映では内蔵助を片岡千恵蔵が演じる、というのが多かったですが、右太衛門もさすがの貫禄で見事です。千恵蔵は以前も演じたことのある立花左近の役で出演。
出番は少ないですが、内蔵助と2人の芝居で十分すぎるほどの存在感を示してくれます。この2人が揃うと、もうそれだけで映像に重みが出ます。
ただ、配役の登場順では、千恵蔵と右太衛門の順番を逆にしてもよかったのでは…物語上主役は内蔵助ですし。
月形龍之介(吉良)は品がありつつも底意地の悪さを見せ、東千代之介(内匠頭)は悲劇性、大友柳太郎(隼人)は空虚感をわかりやすく表現しています。
中村錦之助は際立った美男ぶり。内蔵助たちの敵方の大物・千坂兵部は小杉勇、5年後の再映画化では右太衛門が演じましたが、
性格づけとしては今回の兵部の方が個人的にしっくりきます。小杉勇の演技も味がありますし。
(http://www.allcinema.net/より)