2006/06/24 例会 田村高廣 追悼上映
「泥の河」 1981年 日本 105分
監督: 小栗康平
製作: 木村元
原作: 宮本輝
脚本: 重森孝子
撮影: 安藤庄平
編集: 小川信夫
音楽: 毛利蔵人
美術: 内藤昭
出演: 田村高廣 西山嘉孝
藤田弓子 蟹江敬三
朝原靖貴 殿山泰司
加賀まりこ 八木昌子
桜井稔 芦屋雁之助
柴田真生子
初音礼子
自主製作、自主公開という小さな取り組みから始まった「泥の河」は、欧米はもとより、旧ソ連邦、中国やアジア諸国にまでその配給をひろげて、
製作から 二十年以上経た今日でも、名作として語り継がれている小栗康平監督の第1回監督作品です。
昭和31年、敗戦後の日本の片隅で、けなげに生きている庶民の姿を、小栗康平監督が、初めての作品とは思えない手堅さで情緒豊かに描いています。 モノクロの映像がぴったりです。子役たちの自然な演技にいつの間にか引き込まれます。船上生活の子が無心に歌う軍歌には、ホロリとさせられます。
また、マジックをして見せている、田村高廣の輝くような笑顔は何ともいえません。
それに、春を鬻ぐ母を演じている、加賀まり子の妖艶さには、ハッとさせられます。 (Eさんのメールより)